青春を部活に捧げる | ナノ



「ほら、もう落ち込むなって」
「そうだよ!おチビだってがんばってるんだからさ、ちゃんとその勇姿を見てあげなきゃ〜」
「……なんであたしだけ…」


あたしだけたばこへの復讐がなかったもんであたしは今テンションがどんどん落ちています

あたしは越前くんにかばわれたからカウントなしなのか、それともただ忘れていただけなのか本当よくわかりません

ただ言えることはどちらにしろ仲間はずれにされてしまったということです。いじめ反対



「上原さんは越前の試合を応援しにきたんでしょ?ちゃんと応援してあげないと、越前勝てないよ?」
「べつに応援しにきたわけじゃありませんよ…。そしてべつに仲間はずれされに来たわけでもありません。越前くんに文句言いに来ただけです」
「本当にそれだけでここに来たの?」
「まあ越前くんに誘われたから来たっていうのもありますけど…」










「………え?」


ん?


あたし今なんか変なこと言った?


…………ああああああ



「へえ、越前に誘われたんだ」
「いえっ!そうじゃなくて!今のは言葉の誤りでですね正確には勝ち試合を見せてやるから来いというあたしへの挑戦でして…」
「へえ〜勝つとこ見せてやるから来い、ねえ」
「いやだから、テニスの研究の一環としてですね…」


なんなんだー!なんかみんなの視線が怖い。今までに体験したことのないよこんなの!

なんか菊丸先輩と桃ちゃんはにたにたしてるし、不二先輩はへえを連呼してるし、テカメガネ先輩はなんかデータに書き込んでるし、タカ先輩や大石先輩や海堂先輩はなんかめずらしそうにこっち見てるし、部長は…よくわかんないし!


「めずらしいね、あの越前がそんなこというなんて」
「ほんとっすよね!ただでさえ女子と話してるの見たこと無い奴だし」
「それだけ愛子ちゃんに気があるってことだよね〜」


気っ、気がある!?んなばかな!気があるって、それ、ぬあ、女としてですか!ライバルとしてですか!



「そういえば愛子ちゃんって何かとおチビと会ってるよね〜」
「なっ、会ってません!!」
「そうなんすよ〜こいついっつも俺らのクラスに来て越前に会ってるんですよ」


ほりおーーー!!!

なんでそんな情報流すかね!?ていうかお前も話きいてたのか!


「まあ越前に会うというか話に来るというか」
「結構うちのクラスに来てるよね」
「うん」


一年生トリオにもいらない情報を流されてしまった。え、なに、みんな敵なの?誰もあたしは信じれる人がいないの?



「そっか。それであんなに仲が良かったんだね。さっきの不法侵入っていうのももしかして…」
「うわああああ!タカ先輩それは言っちゃだめです!」
「不法侵入、ということは越前の家も知っているということか」


タカ先輩がさっきの会話を聞いていたなんて!しかもテカメガネ先輩なぜそこで頭をつかう!


「それは確信犯だね」
「まさかおチビの家まで知ってるなんてにゃ〜」
「ひょっとしてお前ひょっとするとか?」


……まさにこれが、後輩いびりというやつですか


2010/9/26