青春を部活に捧げる | ナノ



「ランキング戦ですか?」
「らしいよ。男子は」


あたしとしょーこ先輩の目の先には男子のランキング板

そこには


「…なぜだ」
「え?」


なぜ

越前リョーマという文字があるんでしょうか!


「ああ越前くんね。そりゃあ上手いからじゃない?」
「上手いんですかあいつ!」
「らしいよ。アメリカの大会とか優勝してたっぽいし」


テニスやってるからそこそこ上手いのかと思っていたけど、ランキングに参戦するくらいの実力とは…もしかしてアメリカのテニスは弱いとか?そんなわけないか

えーこれじゃあ素振りの下手さを指摘されてもなんにも言い返せないじゃん


「あ。ぶちょーの文字」
「ぶちょー?」
「あれっすよ。あの越前リョーマをも従わせる人ですよ!」
「ああ。手塚か」



「なに見てんすか。女テニの部長さん」


ぶちょーの名前を見てると後ろからどこかで見たことがあるつんつんの先輩がいた


「あ。おまえ…」
「いつしかのつんつん先輩…」
「つんつんて」
「名前教えてくださいよ!あたし上原愛子です!」
「俺は桃城武。結局テニス部入ったんだな」
「え、えええ、まあ…」


入るっていう選択しかなかったんですけどね


「ランキング戦やるんですね」
「おう。…ってなんだ?スパイでもしにきたってか?」
「うちの部をそんな風に見てもらうのはいただけないわね。うちとよく喧嘩してるっぽいけど、そろそろ仲良くなってもいいんじゃない?」


そうですよ桃城先輩。いつまでも喧嘩してたらいつまでたってもあたしに彼氏ができませんからね

よし、これは声に出してない!


「ま、あっちがその気ならこっちも仲良くなってやりますよ。じゃあ俺そろそろ試合なんで」
「さようなら桃城先輩」
「桃ちゃんでいいって」
「了解です!桃ちゃん」

個人的に桃ちゃんはいい人だと思う!

「そういうの単純って言うんだよ愛子」
「まじっすか」

しょーこ先輩が初めてあたしを愛子って呼んだ!

2010/9/25