青春を部活に捧げる | ナノ



「ああ。本当だ」
「まじっすか」


新事実発覚!越前くんはぶちょーに負けてた!なんてこった。越前くんいつのまにかぶちょーに負けてたなんて



「…ぶちょー、そんなに強いんですか?」
「ああ。強い」
(…自分で言ってしまったねこの人)


でも逆にぶちょーはそれだけ自信があるんだって思った。あたしなんか到底かなわないくらいの自信を…



「お前の試合はどうだったんだ?」
「あー…その話は今はちょっと…」

「結果はどうであれ、精一杯やったことは認める」
(無視っすか?え?)

「だがそれを人に当たるのは間違っていると思うがな」
(あんたも見てたのか!)



「………放課後、部活が終わったら俺のところに来い」
「え?」
「いいな」
「……はい」


ま、まだ説教続くのかな…。もしかして走らせされるのか!?どっちもいやだなあああ





「あ」
「あ」


ぶちょーに会った帰り!放課後!部活に行く途中!下駄箱でまたしても越前くんに会ってしまった



「………」
「………」


越前くんはすたこらと靴を履いてさっさとテニスコートに行った


そういえば、越前くんと最初に会ったのもこの靴箱だったなあ。あの時はこんなことになるなんて思いもしなかったな。越前くんとなんの絡みもなかったのはこれが初めてだし…。あたしは急に部長の言ってた言葉を思い出した

越前くんはなにも悪くないのに、あたしが変に八つ当たりして…ばかだな、あたし

2010/9/25