青春を部活に捧げる | ナノ



なにさなにさなにさー!!なにさ越前くん!あたしに文句でも言いにきたわけ!?そりゃ負けたのはあたしのせいだよ!あたしのせいですよ!だけど、あそこまで言う必要ないじゃん!あたしだって精一杯がんばった結果があれなんだよ



…初心者だってことが悔しいんじゃないんだよ




「うおおおぉぉ〜ん」
「愛子、泣くなら保健室いけ。授業の邪魔だ」
「ふぬおおお〜」
「先生、愛子を追い出してください。授業の邪魔です」


あたしはどこへ行っても邪魔者扱いか!大泣きして目もはれてるのに、友達や先生までもあたしをなぐさめもしない。あたしはとりあえず保健室に行って大泣きすることになった






「そ、れで。越前くんなんて言ったと思いますか!?練習してないのが悪いって言ったんですよ!もう女心をわかってないというか、いためつけるだけの悪魔というか!」

「そうなのー大変だったわねー」
「先生聞いてますか!?」
「ううん。ほとんど流してる」


保健室の先生に相談しても一切聞いてないし、ずーっとパソコンでかちかち打ってて別のことをしてる。なんであたしの話をだれも聞いてくれないんだ!あーあ。こんなことなら授業ちゃんと聞いてたほうがましだったわ


「あっれー?愛子ちゃんじゃん」
「ほんとだ」
「あっ、不二先輩に猫少年先輩」
「え、猫少年って俺のこと?」
「えっと名前聞いてなかったんで」
「俺菊丸英二。よろしくにゃ〜」
「よろしくです。上原愛子です」
「知ってるよ〜ん。有名人だもん」


いえいえどうも。…ん?有名人?


「さっきおちびと痴話げんかしてたでしょ」
「結構大きな声で言ってたからね。みんなが注目してたし」


…ちわげんか?あれ?もしかしてさっきの喧嘩聞こえてたのか!?まあ喧嘩には変わりないし、べつにいいんだけど…


「痴話げんかじゃないすよ。いつも以上の喧嘩です」
「それにしちゃあ目が赤くなってるよ?」
「あのとき越前くんにほこりぶっかけられたんです(大嘘)」
「えーおちびひどー」


不二先輩と菊丸先輩は絆創膏をもらいに来たらしく、先生に聞いて貼ってもらっていた。なんかバスケをしてすりむいちゃったんだって





「越前となにかあったの?」

「聞いてくださいよ!あたしが試合に負けたの、練習不足だからって言うんですよ」
「うーん、でもそれ間違ってなくない?」
「う、あーえーっと、越前くんは負けたときの思いを知らないんです!」
「越前、この前手塚に負けたらしいよ?」
「へっ!?」


なになに!?どういうこと?ぶちょーに負けてたの越前くん!


「越前くんそんなこと一言も…」
「あいつ負けず嫌いだかんね〜。愛子ちゃんに言いたくなかったんでしょ」
「そうなのかな…」


越前くんが負けたことあるなんて

2010/9/25