青春を部活に捧げる | ナノ





「お前、試合中に相手にボールぶつけるのはいけねーだろ」
「だってあいつあたしをサル呼ばわりしたんですよ!?サルですよサル!きーっ!」
「いやサルそのままだろお前」


桃ちゃんと鬼太郎があの俺様とでかい人相手に試合をしている最中、あたしは偉そうに座ってる俺様が気に食わなくて一人ボールをぶつけてた

そしたらいろんな人に止められてあげくの果てにぎょくりんの人にげんこつくらった


「ていうかお前なんでいるんだよ?部活ねーのか?」
「女子の隣のコート見て分かりませんか。午前中だけ部活だったんですよ。だから自主練でここに来たんです」
「あー女テニ興味ねーから見てねーな」


ゆーちゃん先輩、先は遠いようです。まずは男女のよりを戻さないと


「つーかなんで自主練なんかしてんだよ?まだ一年だろ?」
「大会に出るから練習するんですよ。一年なら越前くんも出てるじゃないですか」
「えっお前大会出んのか!?」


なりゆきでね!あたしだって出来れば出たくないですよ。迷惑かけるかもしれないんだし…。だけどあなたを想っているゆーちゃん先輩が恋の病っていうんだからしょーがないでしょ!


「だからあたしと一緒に練習してたの」
「へー。一年のお前が試合出んのか。強いのか?」

「おい鬼太郎」

「だから鬼太郎じゃねーっつってんだろ!なんだその目玉おやじみたいな声。似てねーんだよ」
「名前知らないんですもん。あたし上原愛子です」
「神尾だ!二度と鬼太郎なんて呼ぶな」
「あーたしかそんな名前でしたね!了解です鬼太ろ、間違えた神尾さん」
「わざとだろ。お前今わざと鬼太郎って間違えただろ」

なんて人聞きの悪い。お約束ですよ(笑)


「で、あの俺様の人知ってるんですか?桃ちゃん」
「ああ。都大会第一シードの氷帝学園だ」
「へーえ…なるほど。シードってなんですか?」
(…こんなやつが大会に出ていいのか?)

2010/9/25