青春を部活に捧げる | ナノ




「とりあえず地区大会優勝おめでとうございます」

「ありがとう愛子」
「いやー結構早く終わったよねうちら」
「そうそう。男子なんかよりも早く終わったよね」


…もう忘れた設定かもしれませんけど。うちのテニス部は男女の仲がとてつもなく悪いんです


「男子が打ち上げやってるらしいよ」
「えーじゃあうちらもやる?」
「カラオケいこーよ」
「いこー」


なんてカラオケに行く予定も決まった。いやあ、女子だね〜(笑)





「あの、いつから先輩方男子と仲が悪いんですか?」


カラオケに行ってわいわいしてるときにあたしは先輩たちにそう聞いた。…ていうか一年のあたしがこんなとこについてきていいのかな?しょーこ先輩に呼ばれたから来てみたけど…


「男子?あいつらとは入学当時から仲悪いよ」
「あたしたちの代から仲悪いって言うのもあるけどね」


二年生の先輩たちがあたしにいろいろ話してくれた。どうやら一番仲が悪いのは二年生の先輩たちみたいで、三年生の先輩たちは意外とそうでもないらしい


「仲良く、しないんですか?」
「ないない。一生ないね」
「あっちが仲良くしてくれるっていうなら話は別だけどね」


先輩たち…仲良くしましょうよ







「愛子」
「?」


先輩方に見事撃沈されて無表情でタンバリンをたたいていると、ゆーちゃん先輩という二年の先輩があたしに声をかけてきた


「なんですか?」
「…愛子はさ、男テニと仲良くしたいの?」

一部(越前くん)を除いてはですけどね←

「仲が悪いよりは仲良くなったほうが楽しいじゃないですか!」
「うん…そうだよね」


ゆーちゃん先輩はもじもじとほっぺを指でかいていた。あたしにはなにがなんだか分かんなくてひたすらタンバリンをたたいてたけど、ちょっと小さい声でゆーちゃん先輩がしゃべった


「あたしね、桃城くんが好きなんだけど」
「へえ〜桃ちゃんが…………え?」



この仲が悪い男女テニス部に恋が始まりそうです

2010/9/25