青春を部活に捧げる | ナノ



でもしょーこ先輩にも追い討ちかけられて結局10周走らされることになった。くそおっ全部越前くんのせいだからね!

って越前くん試合出てるし!なんで棄権しなかったんだよもう!



あれ?あそこにいるのは杏ちゃんさん?


「杏ちゃんさん!」
「あっ愛子ちゃん!」
「どうしたんですか?なんでこんなとこに」



「ん、杏知り合いか?」
「うん。この前知り合った上原愛子ちゃん」
「あ。初めまして」


おでこのまんなかにホクロがある人にあいさつしたけど。えーっと、青学と反対側のベンチにいるってことは………敵陣の人にあいさつしちゃったよ


「愛子ちゃんも応援しにきたんだ。ね、越前くん大丈夫なの?」
「あー、大丈夫っすよ。怪我してんのに口は達者でしたし」

思い出しただけで腹が立つわ うふ


「そう、それならいいけど」
「杏ちゃんさんはどうしてここに?」
「あたし?あたしは不動峰の生徒よ」
「ここ不動峰っていう名前だったんすか!」

「なあそこのお前!試合中なんだから静かにしてくれ!」
「ごめんなさい」


大声だけが取り得だったりするんです。ていうか、え?


「鬼太郎がいる…!」
「んだとてめー!もういっぺん言え!」
「神尾くん抑えて!」


いやーびっくり。神尾っていう鬼太郎がいたなんて。くわばらくわばら



「なあ伊武のやつ押されてないか?」
「まさか。あの伊武に限ってそんな」


いぶ?クリスマスイブがどうしたんだい。不動峰っておもしろいな


「杏ちゃんさん、じゃああたしもう行きますね」
「え?見ていかないの?」
「はい。大丈夫です。それと、」


鬼太郎とクリスマスイブに襲われないようにしてくださいね。と言ってまたあたしは走っていった





「敵陣で一体なにをしていたんだ」
「え?なにをですか?」
「不動峰の神尾がそうとう怒っていたようだが」
「あ。鬼太郎の神尾ですか」
「校庭20周だ!」


2010/9/25