青春を部活に捧げる | ナノ





「愛子、ストリートテニス場いこう」
「は?」
「は?ってタメ口使うなバカ」
「すんません」


しょーこ先輩怒ると怖い人だ絶対…やば、寒気がしてきた。コートに入ってなんて一年に言う言葉じゃないってことはあたしにも分かってた。でも放課後全員が帰ってから居残りしてたあたしとしょーこ先輩はテニスをすることになった



「あの上原先輩の妹なんだから素質はあると思うの」
「お姉ちゃんの子どもじゃないんで素質があるかどうかはわかんないですよ!」
「そんなの知ってるわよ。ただ期待の新人ってことで試させてもらおうと思って」
「それは越前くんの間違いじゃないですか?」


そんな話をしてたらいつのまにかストリートなんとかに着いた。ぽこぽこボールの音がする〜わーいやだ〜


「あれ?男子しかいないや」
「先輩、帰りましょう」
「あんたいつから越前くん嫌いになったの?」


しょーこ先輩気づいてた。越前くんと桃城先輩がダブルスしてるのを見てあたしが逃げようとしてたのを。帰ろうとしたら頭たたかれてひきずられたし



「もしかして山田さんですか?」


あたしが頭いたーとかうなってると、女の子が一人しょーこ先輩を訪ねてきた。てかしょーこ先輩の苗字山田だったんだ…初知りだ!


「あ。橘さん?」
「そうです!覚えてくれたんですね!嬉しい」


可愛いな〜この人。しょーこ先輩も暴力なかったら可愛いのに


「…なんか言った?愛子」
「いえ。最近口がすべる癖は直してるんでなにも」
「ていうことは言ってるんじゃない。心の中で」
「あたしバカ!」



「えっと一年生?」
「はい!上原愛子です!えっと、橘…?」
「橘杏よ。よろしくね愛子ちゃん」


天使だ!天使の笑顔だ。しょーこ先輩とはちがって…いやなんにも言ってませんよしょーこ先輩!

2010/9/25