青春を部活に捧げる | ナノ




越前くんの坊主か……………………どうせ帽子かぶるだろうからあんまぱっとしないな


という坊主うんぬんのことはあたしはよくわからないのでパス

問題は、あの大将のことだ。ぶちょーにも勝った相手。越前くんは前にぶちょーに負けてるから、不等号で表すと

越前くん<ぶちょー<大将<<<<<あたし

「ふざけてんの」
「ああっちょっとしょーこ先輩消さないでください!」
「あ。あんた声戻ったね」

わ!ほんとだ!よかった〜…。越前くんのポカリたくさん飲んだおかげかな。一生このままだったらあたし生きるのつらくなってたよ。越前くんになにも言えなくなっちゃうなんて、皮肉この上ない

「越前くん、ぶちょーでも負けたやつに勝てるんでしょうか。ぶちょーが負けた人に」
「二回言う必要はないと思うが?」
「事実ですから」
「走りたいのか」
「今の冗談。ぶちょー強い〜かっこいい〜」

あっぶねー、また無限マラソンさせられるとこだったよ…。もうこりごりだよあんな果てなく続く罰ゲーム。精神力をすり減らすだけだよ…。

「というか越前くん、さっきからなんで止まってばっかなんですか。もしかして、見逃し?」
「ちがうよ。越前は死角を狙われてるんだ」
「しかく…ですか?」

…………四角がどうしたんで「四角形のことじゃないからね」ちがうそうです。あたしついに不二先輩と心の中で会話することに成功しました

「つまり、自分が反応できない場所に打たれてるんだよ」
「…………………」
「…どうしたの?愛子ちゃん」




「……そんなの、ひたすら走って取りにいけばい「わっ!」わああああ!」

いきなり不二先輩に驚かされました。いきなり不二先輩が消えたかと思ったら…後ろにいたのね

「今のが死角だよ。愛子ちゃん」
「……身を以て理解しました」

2011/11/25