青春を部活に捧げる | ナノ



おのれ…比嘉中め。結局ボールは投げ飛ばされ草むらを捜索中。やっとの思いで見つけて、また舞い戻ってきましたが、もうすでにぶちょーの試合が始まってた。ていうかもう終盤あたりだった

「え、なんかぶちょー圧勝じゃね?」
「…………………」
「あの、だれかあたしに状況を教えてくれません?」
「…………………」
「ね、ねえ?」
「…………………」
「乾先輩?」
「…………………」
「無視すんなテカメガネ」

なんかみんなぶちょーの強さに圧倒してるんだけど。なになに?百錬自得の極み?しっらねえよなにそれ。あたしその間なにしてたと思う?ボール探して毛虫から逃げてたんだから

でもどうやらぶちょーはとてつもなく有名人らしい。立海の先生たちも来てる…!おわっさっきの部長さんだ…!目が合っちゃった…。な、なんだこのドキドキは…。いや恋とかそんなんじゃないけど、さっきタンカ切っちゃったからちょっと気まずいんだよね…

とりあえず、百錬自得の極みがなんなのか聞こうとしてもなんだかもうみんな目が点になってて話にもなんないからどうしようかと思っていたら、なんか高らかな笑い声が聞こえてきたと思ったらどこぞの大将さんが笑ってた

「あの、近所迷惑なんでもう少しトーン落としてもらえませんか」
「アーン?てめえはいつから俺様の近所に住むようになったんだ?動物園へ帰れ」

誰が動物園に住んどるんじゃああ!?いい加減サル呼ばわりするのやめ!

「あの、ぶちょーのあれは一体なんなんですか。あたしボール探してたから全然わかんないんですけど」
「はっ、百錬自得の極みを知らねえとは、お前もまだまだだな」
「越前くんと似たようなセリフやめてくれませんか」

まだまだ初心者なんですから教えてくれたっていいじゃないか。どんとこい。と思ってた自分が馬鹿だった。大将の話きいても全然わかんなかった

「なんだ、お前経験者じゃねーのか」
「え、経験者に見えたんですか?」
「いや微塵も」
「どっちですか」

「ああー!!!愛子が浮気しとるでぇー!」

この声、金ちゃん!?うっわ四天のみんな全員来てるよ…!

「んー?なんや跡部くんともデキとったんかあの子?」
「意外とプレイガールなのねあの子っ」
「コシマエが泣いてまうでー」

ちょやめてよ変な誤解すんのおお!誰がこんな大将と!

「なんや、愛子ちゃんこっちに×サイン出してきよるで」
「え、なに!?もう子どもできてもうたん!?」

ちがうわああああああ

2011611