青春を部活に捧げる | ナノ





「越前くん待って!」

金ちゃんたちと別れたあと、あたしは全速力で越前くんが出て行ったほうへ走っていき会場の外へと走っていった。さっきも30分以上走ってたからもうへとへとで、越前くんにたどり着くころには足をひきずりながらだった

「こ、コシマエ!」
「……誰がコシマエ」
「って、金ちゃんが言ってたから」
「…誰」
「さっきの赤い髪の子」

知り合いだったのかと聞かれ、さっき知り合ったと言った。だけど今日の越前くんはすごく怒ってるようでもないから大丈夫そうだ。いやたまにね、怒ってるっていうか、嫉妬?みたいなオーラを感じるんだよね

…嫉妬…?ま、まさかまさか〜

「ていうか、なんで遅刻したの」
「えっと、服が、決まりませんで」
「で結局ジャージ?だっさ」
「んなっ、越前くんもジャージじゃん!」

俺は部活帰りだからいいの、と意標をつかれあたしは言葉に詰まった。くそ。こんなことならあたしも部活帰りとか言うんだった。でもジャージでよかったと思う。スカートとかだったら金ちゃんとバス追いかけらんなかったし

「あ!そういえば!ねえ、なんでバス追いかけてた時バス止めてくんなかったの!?」
「あー、あれ?……なんとなく」

な ん だ そ れ 。え、なに、越前くんてそんなにドSだったの…?いや前々からそう思ってたけどさ、この子女の子をあそこまで走らせて面白かったのか…!?

「いつか立場逆転させてやる」
「絶対無理」
「きー!」


「そういえば、手塚部長が帰ってきたけど、愛子会ったの?」
「えっ、まじで」

2011/2/20