会議中


「プリントにあるように、これが2学期の委員会の部屋割りです。各自確認して下さい」

長いような短いような夏休みが終わり、始業式から数日後。
各委員会代表を集めた会議がここ、会議室で行われていた。
私は生徒会長なので上座に座りいつものように淡々と司会をして会議を進めていた。

「えーっ何コレ!?応接室使う委員会ある。ずるい!どこよ!」

「風紀委員と生徒会だぞ!」

すると、一人の女子生徒がプリントを見て不服をもらした。
それを聞いて黙っておくほど、この男は優しくないようだ。

「何か問題でもある?」

「い、いえ!ありません!すっすいません!!ヒバリさん、沢田さん!」

彼女は先輩のはずなのに、なぜ敬語なのだろう。
そして私は何も言っていないのに、なぜ私も謝られているのだろう。

「じゃあ続けてよ、沢田」

「はい。では、二学期の行事についてですが…」

「でもおかしくね?応接室を委員会で使うってのは」

「のっちもそー思う?」

「インボー感じちゃうよ」

緑化委員会がここぞとばかりに口を挟む。
確かにそうだが、でもそれとこれは関係ない。

「君達は仲良し委員会?代表は各委員会一人のはずだけど…」

「……会議中は私語は慎むように!ひば、風紀委員長、座って下さい。緑化委員会、代表は一名です。他の二名は速やかに出行きなさい」

私がきつく制すと、共に口を噤み、緑化委員会の二名が会議室からこそこそ出て行った。
雲雀はむすっとあからさまに機嫌を悪くして、椅子についた。
私に制されたことと、他の委員長と同じ机に、彼曰く群れるのが嫌なのだろう。

そんな雲雀を横目に見て、会議を再び進行させた。

「では二学期の行事の体育祭ですが、今年も同様に……」


雲雀の堪忍袋の緒が切れて会議室を出て行くまで、会議は和やかに続いた。




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