星影に誘われ、少しだけ背伸びする 目を開ける。視界のど真ん中に飛び込んできたのは、最近うちの隊に入ってきたばかりの女。男ばかりが雑魚寝する空間に、何となく馴染んでしまっている。それでいいのか。 しかも死覇装が捲れて、その白い二の腕が俺を誘うように晒されてしまっている。しかし俺は変態などではない。断じて。 「無防備すぎんだよ馬鹿」 そう、こいつがこんなだから悪いんだ。 「一角」 「……んだよその目」 「いくらなんでも女の子の寝込みを襲っちゃいけないよ」 「襲ってねェだろが」 「“まだ“襲ってないだけだろ?」 弓親のその言葉を聞いて何も言えなくなったのは、月の美しさに息を呑んでいたから、とでも言っておこうか。 取り残された心臓だけが、清らかな音を刻み続ける ***** 色変えてある部分をetwasさんからお借りしました。 この素敵なお題を使いたかっただけ。 101002 |