星影に誘われ、少しだけ背伸びする




目を開ける。視界のど真ん中に飛び込んできたのは、最近うちの隊に入ってきたばかりの女。男ばかりが雑魚寝する空間に、何となく馴染んでしまっている。それでいいのか。
しかも死覇装が捲れて、その白い二の腕が俺を誘うように晒されてしまっている。しかし俺は変態などではない。断じて。

「無防備すぎんだよ馬鹿」

そう、こいつがこんなだから悪いんだ。

「一角」

「……んだよその目」

「いくらなんでも女の子の寝込みを襲っちゃいけないよ」

「襲ってねェだろが」

「“まだ“襲ってないだけだろ?」

弓親のその言葉を聞いて何も言えなくなったのは、月の美しさに息を呑んでいたから、とでも言っておこうか。




取り残された心臓だけが、清らかな音を刻み続ける




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色変えてある部分をetwasさんからお借りしました。
この素敵なお題を使いたかっただけ。

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