「悠太ってさ、高橋さんと付き合ってたことあったよね?」

「あったけど。そこに触れちゃいますか」

「触れちゃ不味いことでもあるの?」

「いや、別に、だけど」

「キスとかしたの?」

「何でなまえまでそんなこと聞くの」

「私まで?」

「あーいや、こっちの話だけ、ど」

「結局どうなの。したんでしょ?」

「してないよ」

「嘘だー」

「俺の目をじっと見て」

「?」

「こんな澄んでる目を持ってる人が嘘吐く訳ないでしょ」

「ごめん澄んでるって思えないのは私がおかしいのかな?」

「まーそうじゃない?」

「……ねえ」

「なに?」

「ほんとに高橋さんとキス、してないの?」

「なまえしつこいって」

「しつこくても……気になるの! だって高橋さん私なんかより可愛い――」

「……これが、ファーストキスってやつですけど?」

「ほんと?」

「ほんとほんと」

「檸檬の味?」

「はしなかったけど」



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*****
8巻でみんなでお泊まりしたあとくらいの話。

100908
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