▼卑猥です












あ、とか、は、とか、言葉になりきれない断片が唇から漏れていく。ハオの額から伝ってぽたり、私の目頭からぽたり。少しばかり塩分の多い水が、ぐちゃぐちゃになったシーツを染める。

「ね、も……やめ、よ」

丁度お腹辺りに落とされていたキスが急に離れる。自分からやめようと言ったのに、その空気の冷たさを切なく感じてしまう私が居て。

「何を?」

私はこんなに焦ったり、苦しんだりしてるのに、それとは対照的な余裕綽々な態度がむかつく。
私の言葉が何を指すかくらいもう気付いているだろうに、わざわざ聞いてくるのもむかつく。

「こんなこと」

「こんなこと?随分ひどい言い方をするね」

「だっ、て」

「君が言う『こんなこと』をしなきゃ、人は途絶えてしまうのに?」

そう言ってハオはまた、痛いところを突く。顔を歪めた私にキスを落とす。

「でも私たちが今やってるのは、そういう目的じゃないでしょう」

快感を得るため。愛されている実感を得るため。この二つの欲望を充たす方法なんて、セックス以外にもいくらだってある、はず。なのに敢えてこの行為を選んだことが、急にひどく卑しく、恥ずかしいことに思えてきたのだ。
そんな私も露知らず、またハオは余裕たっぷりの間を開けて、疎ましいくらいに綺麗な瞳を優しく細めて、言葉を吐く。

「僕は『そういう』目的なんだけど?」

お腹のらへんが何だかくすぐったく感じて、鎖骨が気持ちよく震えた。 




神サマも人間も嫌いなんだけど君は好きなんだ





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…ごめんなさい
けど二年くらい前から書きたかったネタなんだよ
ハオ様かっこいいい!


091213
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