「お前最近太った?」 「はあ!?」 「いやだから、太った?」 「それ女の子に聞いたらあかんやろ。そんなんやから謙也は白石と違ってモテへんねや」 「それ禁句」 「ていうか太ってへんし?謙也の思い違いやろ」 「そうかあ?」 「ぎゃああああ!お腹触ろうとすんなや!」 「忍足先生のメタボチェックです」 「遠慮します!」 「はいリラックスしてー」 「変態!」 「彼氏に向かって変態とは何や!(……つかこいつ腹引っ込めとるし)」 「触んなああああ」 「はいはい、やっぱ俺の勘違いやったみたいやわ」 「せ、せやろ?」 「……と油断した隙に!」 「ぎゃあ!また触んな!」 「はっはー!今更引っ込めても遅いで。浪速のスピードスターをなめんなよ」 「……うう」 「やっぱ太ったやろ。前より触り心地ふにふにやもん」 「変態あほボケ」 「まあ俺は、」 「嫌いになった?」 「……は?」 「太っとる彼女とか嫌?痩せるから、お菓子我慢するから、運動もするから、」 「ちょ!ちょい待ちい、」 「やから、嫌わんとって」 「……ぷっ」 「はあ!? 今の流れで笑うか普通!? ほんっま謙也ってデリカシーないわ」 「デリカシーない奴は嫌いか?」 「……」 「俺はぽっちゃりしてる女の子のが好きなんやけどなあ。ああそれと、普段憎まれ口ばっか叩いとんのにたまに可愛いこと言う奴やと更に好きや」 「わたし、は?」 「お前以外にぽっちゃりしとって憎まれ口ばっか叩く奴とか居らんやろ」 「謙也のアホ」 「なんでやねん!」 「私はな、デリカシーないのに優しい奴が大好きや」 「……そないか」 110407 |