「白石さん白石さん、さっき配られた部屋割りの紙に不備があります」

「は? いつもの如く絶頂な部屋割りやったやろ」

「これのどこが? 私と千歳が同室っていうこの部屋割りのどこが?」

「さりげない気配りや!」

「そんな気配り要らんわ!」

「おいおい待て待て落ち着け。後ろでお前の旦那が悲しそうにしとるで」

「お前さんは俺と同室がそんなに嫌や思っとっと?」

「い、嫌とか言う前に! 思春期の男女が同室って教育的に問題ありやろ!」

「うわーマネージャー思考がやらしいなあ。千歳はそんなやらしいこと考える子とちゃうわ」

「おう。そぎゃんこつこれっぽっちも考えてなか」

「嘘吐け。めっちゃ目ぇキラキラしとるやん」

「お前らうるさいでえ!」

「オサムちゃん……! オサムちゃんのがうるさいと思うけどええとこに! 部長が千歳と同室になれって言うてくるんですけど。どうにかしてください」

「ええやんか。面白そうやし」

「えええええ、嘘やろ!? 面白そうって教師としてそれはあかんやろ」

「ほらほら、諦めてはよ部屋入り」

「諦めれるか! ていうか何で千歳と同室になったんよ。いっつもみたいに私だけシングルでええやんか」

「ふふっ……取り忘れや!」

「ドヤ顔やめろ。威張ることちゃうわ」

「まあそういうこったい。女一人男の部屋に泊まるちなったら彼氏である俺と一緒の部屋に居るんが一番よかやろ。俺も安心たい」

「私が不安でいっぱいやねんけど! もう嫌、小春ちゃんとこ行く!」

「ちょ、待ちなっせ!」

「待てマネージャー! 小春とユウジの邪魔したら殺されるぞ!」

「うっ……」

「何もせんよって、大丈夫ったい」

「……何かしたら二度と口きかんからな」

「これでオールオッケーやな。じゃ、お二人さんまた明日、ちゃんと起きてきぃや!」

「白石はとりあえず爆発しろ」


100221
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