「蔵ノ介、スコアここ置いとくからなあ」 「おーきに!」 「……」 「銀さぁん、ちょっとそこのボール取って」 「これか?」 「……」 「ちょ、金ちゃん!それうちのおやつやから!」 「えー」 「……」 「小春ちゃん、なんかユウジが探しとったけど」 「小春ぅ!」 「うっさい、ボケ」 「……」 「謙也、明日の時間割知っとる?」 「おん。またメールしたるわ」 「……」 「光、ドリンク運ぶん手伝ってー」 「めんど」 「……」 「健二郎、ここの金額合わんねやけど」 「おかしいなぁ」 「……」 「千歳、この前の買い出しの領収書なんやけど」 「……なんで俺だけ名前で呼んでくれんと?」 「は?」 「他のみんなは名前で呼んどるのに何で俺のこつは千歳ち呼ぶと?」 「あ、ほんまやな」 「俺も千里呼んでほしか」 「せ、千里?」 「そうそう」 「千里千里千里……ああ駄目、慣れない! ていうか千歳は千歳で、千里って感じせーへん」 「酷かね」 「それになんか照れる!」 「意識しとる?」 「ちゃ、ちゃうわ!」 「そんな顔して言っても説得力ないたい」 101213 |