「おかしいのかな」


すこしだけ自信がなくなって、そう問いかけてみる。やっぱりお前もすこしだけ考えて、それからわかんないやとけらけら笑った。


「変かなあ」
「俺が?」
「どちらかというとわたし」


そう言われてまじまじとみる。頭からつま先までみる。いつもとなにも変わらない。じろじろみてると、ぱちんと目が合う。


「…べつに?」
「そう?」
「おう、やっぱフツウ」


ゴーストでもないのに少し半透明で、他のひとには見えたり見えなかったり。でもそんなこいつが、いやだと思ったことは一度もない。
ふうわりとだきよせて、かるく口をあわせる。ふれる。あたたかい。
べつに半透明なのも日によってだし、俺はいつも触れられるし、笑いあえるし、なら俺はそんな毎日をもう。こいつが、すきなんだから。
ちょっとくらい人とちがったって、そうそうしあわせでなくなったりはしないんだ。





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