部屋を飛び出したあいつの背中に投げかけた言葉は、なんというか、ひどい言葉だった。やわらかく表現しようとすると『かなりよくないよ君』、みたいな。
…手っ取り早くいうと、クソ女って言イマシタ。
そりゃ俺も悪かったさ。悪かったとも。でもなにもあんなにきゃんきゃん怒る必要ねえだろ。ちょっとゲームが面白くて相槌テキトーだっただけだし、コンビニにアイス買いに行かせたり、行かせたくせにあいつが帰ってきたときに爆睡してたり。
………あれ俺これやばくね。
あわてて携帯を引っ張り出して電話をかけるけど、当たり前のように応答なし。と思ったらメールが来ていてあわてて開く。風介からで、『着信拒否されたらしいな。馬鹿め。』……。
「っ待ってろ、」
すぐいく。追いかけて、捕まえて、それから。
…謝ったらちゅうさせてくれっかな。