[ 07/06/13:45 ]
「い、いいの?」「…ああ」拓人は、まっすぐ前を向いて歩きながら、さらりとすごい事を言った。中学に入ってから、どんなに頼んでも試合なんて見させてくれなかったのに!「ほんとに、ほ、ほんとに?」「ああ」「いいの?あとでダメとか、なしだからね!」相変わらず拓人は一度だってこっちを見ないから、学ランのそでをぐいぐい引っ張る。ようやく拓人はこちらを見て、だけどすぐに逸らした。「たく、」「決めたことがある」とても真面目な声色。とっさに口をとじると、拓人は私を見て、ふうと息をついた。「だから、見ててほしい」さら、と揺れる拓人の髪。真剣な顔。「っ見る、見る!!応援してる!」ほとんど間髪いれずにそう言うと、拓人は眉を下げて小さく笑った。あんまりきれいな笑顔で、こんなにきれいに笑う拓人は久しぶりで、なんだか目の奥がじんとした。うん、がんばれ拓人。/そこをでたらきっと君の上に広がる青


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