(擬人化)
(海外グロアニメですので元ネタ検索の際はご注意ください)


「フリッピー君、それはアウトだ」
「存在そのものが大気圏外レベルな人に言われたくないんですけど」
「心外だな!私は親切心で言ってやっているんだよまあどちらかというと君へというよりその可哀想にふるふるしている赤毛の子に対する情であることは否めないがね」
「ちょ、自分の歳弁えてくださいよ……このロリコン」
「まさにそれについて君を弾劾してるんだよ私は!」
叫んだスプレンディドさん。いつものごとく声がデカいのはどうにかならないかな、僕の可愛いチキンなフレイキーがあんた以上にびっくりして肩揺らすんだ。
「フレイキー君安心したまえ、私はあまねく善良な市民に優しいヒーローだからね。君がもしそこの多重人格退役軍人に痛いことをされたらすぐさま私を呼ぶといい」
「目からビームで善良な市民を焼き殺す人が何言ってんだか」
「いやあのフリッピー、私は」
一触即発を全身全霊で感じ取ったらしいフレイキーは、そろりとその場を離脱しようと一歩後ろに下がった。いやいやそれは困る僕が寂しいので。という訳でがしりとその腕を捕まえると「ひぃ!」と恐怖心マックスの悲鳴が上がった。申し訳ない!彼女がこんなに怯えるのはスプレンディドさんのせいだけでなく僕の脳の裏側にいるあの忌々しい殺人狂のせいなのだ。
「あなたの出番はありませんよ、スプレンディドさん。僕はフレイキーを愛してるんです。邪魔をされては困りますから」
スプレンディドさんは暫し黙ってマスクの下の表情を固まらせた。その間フレイキーは今にもストレスで吐きそうな顔をして僕に捕まっていた。可哀想に。早く家に送ってやらなければ。
「まさかの直球ノロケに流石の私も度肝を抜かれてしまったじゃないか……伝家の宝刀ロリコン呼ばわりも何だか刃こぼれしてしまいそうだ」
「ロリコンロリコン言いますけどね、フレイキーはもう16ですよ。それに愛さえあれば歳の差なんて何の障害にもなりはしない!」
「刃こぼれどころかへし折ってくるとは……ならばいい、KATANAなど捨てようじゃないか。男らしく素手とビームで君に相対してやろう」
「争い事は嫌いですけどね、フレイキーを守るためなら僕は一片もあなたをブチ殺すことについて躊躇いはしません」
ぎゃあ!とフレイキーが叫んだ。僕の手を振りほどいて僕とスプレンディドさんの間に立ちはだかる。ぶるぶる震えつつ。ええええ可愛い!誰か録画してくれ!
「ああああのですねスプレンディドさん!フリッピーは本当にいい人なんです!時々急に恐い人になるけど後でたくさん謝ってくれて!だだだ、だから喧嘩だけはやめてくだ、ください!おねがいです!」
僕がその健気さに感涙を禁じ得ない一方スプレンディドさんは目を丸くして、それから吹き出した。大笑いしながら突然僕とフレイキーの肩をがしりと掴んでくる。だからうるさいなこの人。フレイキーが完全に石像になってるだろうが。構わず僕らを連れて強引に歩き始めながらも彼は上機嫌である。
「全く仕方がないな、あまねく善良なカップルを歓迎するのもヒーローの務めだからね!まあひとまず私の家で君たちの今後について話をしようじゃないか、私の焼きたてパンでもご馳走しよう!」
「手作り以外のものがいいです。あなたが作ったと思うと何か嫌だ」
「私の家の戸棚、他にはピーナッツしか入ってないんだ」
「あんた本っ当に腹立つ」










どうしてこうなった。
Title:少年チラリズム
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