(樹さん勝手にごめんなさい)
(あのＣＭネタ)
(パターン１)
「秋山さん！着信は教えてもらわないと困ります、何で勝手にサイレントになるんですか」
「俺もそろそろ古いからねぇ」
「そこで年齢を盾にしなくたって」
「大体着信もメールも８割男ってどういうことだよ」
「だってこの人はサークルの先輩で、この人はゼミのお友達で、」
「何人たりとも俺のガードは突破させない」
「突破させてもらわなきゃ困るんですって！」
「このくらいしとかないと君みたいな馬鹿正直はこの情報化社会において氾濫する有害な事象から逃れられないんだよ」
「うぅ、携帯サイトも天気予報くらいしか見られないし……お友達のブログも読めない」
「俺の取説でよければ見せる」
「何の代わりになりますか」
「冷たいなお前」
「じゃあせめて着うたはちゃんと歌ってください！折角新しい曲入れたんですから」
「どれ」
「『兄弟舟』」
「さくらんぼで我慢しなさい」
「歌えるんですか」
(パターン２)
「じりりりり！秋山さんメールですじりり！」
「はいはい、誰から」
「ヨコヤさんからです」
「拒否しろ」
「文面を見てから判断しませんか！」
「大体何故あいつがこっちのアドレス知ってるんだ」
「それはですね、この前頼まれて赤外線でアドレス交換したんです」
「あいつの携帯水に漬けてくる」
「何でですか！」
「よりによって赤外線てお前……センサーここだろ」
「痛いです痛いです、おでこつつかないで」
「以後アドレス交換はメールでのみ行うこと、よその馬の骨と無闇にくっつくんじゃない。大体何で携帯が勝手に出歩いてんだ」
「はぁい」
「アドレス変えといて」
「あ、ついでに着信音も変えてください！黒電話って結構難しいんです」
「だからやってるんだよ」
「ひどい！」
「何歌いたいの」
「『兄弟舟』」
「さくらんぼで我慢しなさい」
「耐えられるんですか」
あのＣＭ何故か一回しか遭遇してない
どうなってるんだ。