2011/07/12 04:37

父親のために、聖騎士となるのか魔神を倒す悪魔となるのか、燐はどちらを選ぶのだろうか。

自分を育ててくれた藤本神父が間違っていなかった証明をするために聖騎士となるのか、たとえどんな手段を使ってでも強くなり藤本神父の仇討ちをするのか、原作の今後の展開でどちらか一つを選ばなくてはいけなくなりそう。
周りの大人が燐に問い掛け、問い詰め、問い質す。シュラさんは「お前は聖騎士となって、獅郎がお前を息子として愛していたことを、自分が生まれてきたことを、自分の存在を、肯定するんじゃなかったのか」「強くなりたいと思ったのも、そのためじゃなかったのか」と聖騎士への道をすすめ、藤堂さんは「父親の仇をとりたいと思わないかい、奥村燐君」「私について来るのなら、君が誰よりも強くなれる方法を教えてあげよう」「だがその道は神の教えとは反し、正義とは全く外れた場所にある」「君が強さを望むのであれば私は喜んでその道案内をするが、君に今の日常を捨てる覚悟はあるのかい」「正義だ、偽善だ、希望だ、友情だ、そんなのすっかり淀んでしまっている、君が愛するあの日常を」「気持ちに決断ができないのなら、その気持ちを捨てるといい」「思い出に止まれるのなら、その思い出など忘れてしまえ」「恨みを受け入れ、他人の痛みに喜び、復讐に燃えろ」「奥村燐君、父親を愛していたのだろう?」と復讐への道へと気持ちを掻き立たせる。




結局どちらも選べず、燐は雪男に相談をする。自分はどちらを選ぶべきなのか。
「何言ってるの、兄さん」「父さんがもしその言葉を聞いたとしたら、どちらを選んで欲しいと言うか分かりきった話でしょう?」「父さんは兄さんに、復讐をさせたいがために己の命を懸けてまで守ったわけじゃない」「兄さんが道を踏み外し、もしも迷子になってしまったら……一番悲しむのは父さんだ」「最強の祓魔師になるんでしょう、なら悪魔の誘いに耳を傾けている暇なんかないんじゃない?」「兄さんは聖騎士になるべきだ」とか言って雪男は燐に説得するけど、実は内心では「……そうだ、兄さんが復讐の道に進まなくたっていいんだ」「兄さんは、聖騎士に、幸せになってほしいから」「復讐は、僕が、する」と決心し、藤堂さんの元へと行く。



こうして、燐はシュラさんと共に聖騎士への道を、雪男は藤堂さんと共に復讐への道を選ぶ。
雪男が悪魔落ちした事実を、燐は自分が上級祓魔師になった頃にヴァチカン本部から伝えられる。絶望と疑問と悲しみで泣き崩れる燐、その横には今やしっかりと師匠としての風格を漂わせているシュラ姉さん。
「お前がメソメソ泣いて、何で?どうして?なんて考えたって、結局アイツ(雪男)の悪魔落ちの理由はアイツ(雪男)にしか分かんねぇ」「だったら泣いてないで、お前がアイツに問い質しに行って来いよ。あのクソ眼鏡の面に、強烈な拳を叩き付けながらな」「あの日、お前が道に迷っていたあの日、お前が進むべき道を諭してくれたのは雪男だろ」「だったら次はお前が雪男の目を覚ましてやる番だ」「涙を流してないで剣を抜け」「弟の不始末は兄が片付けろってワケだ」
これで気持ちが固まった燐は、雪男の元へと会いに行く。

悪魔落ち雪男vs上級祓魔師の燐。夢のバトルじゃないか。


そんな小説が読みたいです。

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