2011/04/06 01:10

部屋には彼と自分がいて、二人とも白っぽい服を着ているの。白いシャツにスラックスとか、白くてふわふわしたワンピースとか、白ければなんだっていいの。
部屋の中はそうだな……大きな大きな窓があって、部屋中を太陽の光で柔らかく明るく照らしている。日の当たる場所でじっと座っていると暖かくて、それでいて自分の隣では彼が無防備な寝顔で横になっている。フローリングの床に自分の腕を枕がわりに、呼吸で浮き沈みする上半身、縮こまるように丸められた爪先が可愛くて、彼のくせっ毛気味の髪の毛にふれるとふわふわとした柔らかさに感動する。なんて、なんて居心地のいい空間なんだろう。
周りをただよう空気も、呼吸と鼓動で自分の中をかけ巡る空気も、触れることはできない空虚なのにどうしてこんなにも愛おしいのか。
胸に込み上げてきた気持ちをため息と一緒に漏らすと、なんてもったいないことをしてしまったんだろうと後悔、漏らしてしまった空気を取り戻そうと焦ってみても、すでに部屋のどこかに消えてしまっていた。幸せすぎる気持ちは、手放すことは簡単なのに、取り戻すことは不可能の域に近い。

幸せすぎて重症だなーと苦笑い。


そんな、そんな、そんな、恋をしてみたい。

comment (0)


prev | next

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -