たまにはお熱も悪かない |
現パロで兄弟設定
「んで?何度あんだよ・・・・」
「はちど、はちぶ・・・・・・」
「8℃・・・って、えぇ!?」
高校の方は本日、創立記念日だかなんだかで休校となっていた。久々の休み、っつったってどうせやることもねぇから。家でだらだらしてようと思っていた。
昼食を食べ終わって気持ちの良い太陽に当たって。したら電話が鳴る。一体誰?友人?そんなことを思いつつ受話器を取った。
「はいはい、どちらさま?」
電話の主はアラジンが通う小学校の先生からだった。内容は熱が出て苦しそうだから迎えに来てくれないか。と。
「あー、今行くんでちょっと待っててください」
まじでか!
とりあえずチャリに跨がって全力で小学校を目指した。
------
「なんか飲みたいものある?」
「だいじょ・・・ぶ・・・」
「食べたいモンは?」
「だいじょ・・・・ぶ・・・」
どうすればいいんだ?
俺は風邪引いたことなんてなかったし、看病なんてしたこともしてもらったこともねぇ。
「・・・・じゃ、俺の携帯置いとくから、使い方わかるよな?」
「う・・・ん・・・」
「なんか気持ち悪くなったりしたら電話しろよ、すぐ来っから」
しっかり毛布をかけて、手の届くところに水筒と携帯を置いて、冷えピタを貼って。
個室のドアを閉めようとしたとき、
「ジュダ・・・ルく・・・ん・・・」
アラジンが俺の名前を呼んだから。
「どうした?」
またアラジンまで近づく。
「ずっとここに・・・・いて、」
泣きそうな目で、そりゃ熱出てたら涙目になりそうだけど。俺を見てくるアラジン。ああごめんな、俺、なんもわかんなかった。
「わかった、」
そう呟いてアラジンの寝るベットに無理矢理入る。そして隣の小さな小さなな手をぎゅっと握って。もう一度毛布をしっかりかけて眠りについた。
ああ、明日は制服くしゃくしゃだ。
たまにはお熱も悪かない
(早く良くなれよ、)
サブタイトルふざけすぎてたので変えました。
20130301 加筆
- ナノ -