だから、もう、キミの声が聞こえないんだよ |
「なんでだよ!チビ」
アラジンがお別れしよ、って言ってきやがったから。
「だから、もう、そろそろ敵なんだからさ、」
目を見て話せと言ったのはどこのどいつだ。お前だろ。
何背中向けて喋ってんだよばか。
「そんなことより、俺は、お前が・・・・」
「言わないで!」
「っ・・・」
強く拒絶される。
驚いた。今まで優しく柔らかいヤツがいきなり怖い・・・・って言うのか?まあそんな風になったから。
「もう、ジュダルくんの話がわからないんだよ、」
「なん・・・・・で・・・」
しろいるふがきょぜつしてるの。
拙い言葉遣いで言う。
嗚呼。
この「拒絶」という言葉が。
ババアからのものだったら。鼻で笑って流しただろう。
シンドバットだったら?驚きつつも仕方がない。平然としていられるだろう。
何故。
何故アラジンからだったのだろう。・・・・・・
「ごめんな、チビ・・・・」
背中を向けて。
放心状態の心をなんとか脳で動かして歩きだす。
いつかお前を取り戻すために。
----
ジュダルくんの背中が見えなくなった。
これでよかったんだよ。
「ありが、とう、ジュダル、くん」
はやく、僕を拒絶してよ。
だから、もう、キミの声が聞こえないんだよ
(本当、だから、さ?)
タイトルは確かに恋だったさまより。すれ違うジュダアラ。
20130301 加筆