「ナマエはとっても良い子だね」 そういって、リーマス先生は私の頭をクシャクシャと撫でた。あーあ、折角早起きしてセットした髪型が台無し。 「良い子の君には、特別に私のとっておきをあげようかな」 取り出したのは銀紙に包まれた可愛いチョコレート。促されるまま口に放り込めば、トロリ、ふわり、柔らかい甘さが口内を満たした。でも、でもね、私が欲しいのはチョコレートなんかじゃないんだよ、先生。 「じゃぁ、もう遅いからまた授業で会おうね」 私が満点をとったのも、模範生徒となのも、監督生になったのも、どの男の子とも付き合ってないのも、ダンスパーティーの相手がまだ居ないのも、全部全部知ってるくせに。私が一番欲しいものは、絶対にくれない。 「…はい、お休みなさい。先生」 「うん。良い夢を」 先生の、バカ(私ばっかり必死で、虚しい) いいこの末路 (もう疲れちゃった) ねぇ先生、私が良い子じゃなくなっても構ってくれる? 1021>>>title:joy |