「ナマエはとっても良い子だね」





そういって、リーマス先生は私の頭をクシャクシャと撫でた。あーあ、折角早起きしてセットした髪型が台無し。





「良い子の君には、特別に私のとっておきをあげようかな」





取り出したのは銀紙に包まれた可愛いチョコレート。促されるまま口に放り込めば、トロリ、ふわり、柔らかい甘さが口内を満たした。でも、でもね、私が欲しいのはチョコレートなんかじゃないんだよ、先生。





「じゃぁ、もう遅いからまた授業で会おうね」





私が満点をとったのも、模範生徒となのも、監督生になったのも、どの男の子とも付き合ってないのも、ダンスパーティーの相手がまだ居ないのも、全部全部知ってるくせに。私が一番欲しいものは、絶対にくれない。





「…はい、お休みなさい。先生」

「うん。良い夢を」





先生の、バカ(私ばっかり必死で、虚しい)




いいこの末路
(もう疲れちゃった)

ねぇ先生、私が良い子じゃなくなっても構ってくれる?





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