「セブルス、絶交しよう」

「は、」





真剣な顔でとんでもない発言をしたナマエは、言うだけ言って、楽しそうにヒョイヒョイと地下へと消えていった。取り残された僕は状況について行けず放心状態。





ナマエとは互いにファーストネームで呼び合う仲で、食事はもちろん授業の時だっていつも隣の席で、一番の友人だと思っていたし、正直、(非常に不本意だが)異性としての好意さえ抱いていた。もちろんナマエも、"友達"ぐらいには思ってくれていると信じていたのに。





「…自惚れすぎたか」





らしくない。期待なんてするもんじゃないと、あれほど自分に言い聞かせてきたというのに。久し振りに、心の底からため息が出た、その時、パタパタと聞き慣れた軽やかな足音が近付いてきた。やがてその音は近くなり、僕の背後でピタリと止まった。





「セブルス・スネイプ君」





聞こえてきたのは先程僕の前を去った彼女の声で、ビクリ心臓が飛び上がる。ゆっくりと振り返れば、真っ直ぐな瞳と目があった。





「…僕とは絶交したんじゃなかったのか?」

「うん、したよ」

「じゃぁ、何故戻ってきた」

「セブルス・スネイプ君に告白しに」

「…は?」





理解不能。何を言ってるんだコイツは。混乱する僕をよそに、子供っぽい笑顔を崩さないナマエ。そして、胸を張ってこう言った。





「だって、"友達"のままじゃ彼女になれないでしょ?」





友情を終えるということ
(だから絶交したの!)
(貴方が大好きだから!)
(…はぁ)
(え、何でため息?!)



なんて人騒がせな奴!





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