「大人になっても、ずっと友達でいてね?」





卒業を間近のある雨の日。意を決してそう言えば、セブルスは耳を赤らめながら咳払いをして"もちろん"と呟いた。

その返事が嬉しい筈なのに、少し心が痛むのはきっと、私に下心があるから。





本当は友達なんて嫌なの。本当はセブルスの特別な"女の子"になりたい。そう伝えられたならどんなに楽だろう。だけど、言ってしまったら、今の、この関係が無くなってしまうかもしれない。セブルスと、離れてしまうかもしれない…。それが、とてつもなく怖いんだ。





「…ナマエは、僕のたった一人の大切な親友だ」





あぁ、今頬が濡れたのは、嬉しさからなのか、それとも







板挟みの恋ゴコロ
(降る雨に心打たれたからなのか)










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