シャリ シャリ シャリ





「はーい。できましたよ」





"どうぞ"と、目の前にドンと出されたのは、何やら甘そうな赤いシロップが掛かったフワフワとした氷の削りかす。





「なんだこれは」

「かき氷です。夏はやっぱりこれがなくちゃ!」





パクリ、嬉しそうに一口。それにつられて自分も一口。甘ったるいイチゴの風味が冷たさと共に溶けて消えた。意外に、うまい。





「お前のその…、黄色いのは何だ」

「レモンですけど、一口食べます?」





ズイッと出された黄色いふわふわ氷。しかし其よりも気になったのは、まるでグロスの様に唇に付いているシロップ。





「口、付いてるぞ」

「えっ、何処ですか?此処?」

「違う、此処だ」





ふむ。やはり、レモンも甘いか(所詮はシロップ)。







かき氷と君と夏の午後
(な、なな舐めっ…!?)
(シロップを取っただけだ)










0801>>>
リクエスト有り難うございました!