風に揺れる漆黒のローブ。虚空を見つめる教授の横顔が、私を魅了する。(その視線の先には誰がいるのか)





「…みょうじ」

「は、い」

「今夜我輩の部屋に来い」





ゆっくりと此方を向きながら掛けられた言葉に、ドキリ、飛び跳ねる心臓。先生の眼に、私は生徒としてしか映っていないと分かっているのに、見詰めているのは他の誰かだと、分かっているのに…、虚しい期待に今日もまた胸が痛む。





時々、勘違いしそうになる
(私は先生の特別なんじゃないか、と)





0903>>>title:Aコース