「んっ…ん、ふ、ぅ…」

昼間の寮の部屋には似つかわしくない音。
現在俺はベッドに座っていて、野田は下に膝立ちしている状況だ。

俺のモノを一生懸命に咥える野田は、なんていうか、腰にクる。

「…は、」
「っぅ、んん…」

口内は温かく濡れていて、中に入れるのとはまた別の気持ち良さがあった。
まぁ当たり前だろうが野田はフェラをした事がない。
最初は躊躇っていたものの、スイッチが入ってしまったのか、夢中になっているようだ。

初めてだし巧くはない、のだがそのせいか不意打ちされたりして、もうヤバい。
顔を真っ赤にして目を細めて、咥えながら上目遣いに見られたりなんかしたら、我慢なんか馬鹿らしくなってきた。


「野田…出る…ッ」
「ふ、んんんんっ!?」

深く咥え込まれたと同時に耐えきれなく、そのまま精を放つ。
野田はどうしようと焦っているようだったが、こくりと喉を動かし飲んでしまったみたいだ。

「っけほ、ぅ、苦い…」
「別に飲まなくても…!」

口を話した後けほけほと噎せた野田にそう言葉を返す。
誰だってあんな粘ついた苦い独特の味がするものなんて飲みたくないだろう。
――俺は野田のは飲めるけど。

そんな事を考えていると、野田が口元を拭い、呟いた。

「俺は貴様のだったら…飲める」

小さな声だったが、近くにいる俺には充分聞こえて。


「野田…!」
「へ?っうぁ!」

野田をベッドの上に引き上げ、組み敷く。
驚いたような、でも期待しているような瞳が、視線が俺と絡まる。

乱れていないままの野田の服に手をかけ、性急に脱がし、薄い胸を撫で上げた。

「ぁ…、音無…っ」

ぴんと存在を主張するように立った乳首を弄りながら、片手は下半身へと滑らす。
野田がびくりと体を震わせて、身を捩るのがたまらない。

「まっ…ふぁ!」
「もう勃ってる…俺の舐めて興奮したのか?」
「ちが…ぁ、んぅっ…」

ズボンと下着をずらし、触れた野田のモノは既に勃っており、少し弄ってやれば先走りをぽたりと垂らし始めた。

先走りを指に絡め取り、片手は乳首を弄ったまま、もう片方の手を後孔へと持っていく。

「あっ、や、おとなしっ…」
「のーだ、じっとしてろよ?」


くぷりと中指をゆっくりと中へ入れてゆく。
やっぱりキツい。

「ふぁ、あ、や…っ」

奥まで埋め込んでぐちぐちと中を刺激する。
甘ったるい声を出す野田が可愛くて仕方なくて、ついつい焦らしてしまうのはいつものことだ。

中に入れる指を増やし、わざとぐちゅりと音を立てて攻め立てれば、野田はふるふると首を振りながら俺の名前を呼んできた。


「ひぁ、あ、音無…っ、もっ、んっ」
「どうしたんだ野田?ちゃんと言ってくれなきゃわからないだろ」
「そ、んな…っ!やぁ!」

笑ってそう言えば、野田は困った様に視線を泳がせ、でも気持ち良い事には素直なのだ、すぐに言うと知っている。
指で前立腺を引っ掻けば、体を大きくしならせて、そして。

「音無…っ、の、入れ、て…ッ」
「よくできました」

ほら、やっぱりすぐ言った。
でもそんな、快感に従順な野田も俺は好きだ。

指を抜き、自身を取り出しひくひくと物欲しげに収縮するそこにあてがう。


「力抜いて」
「んっ…ぁ、あぁああぁぁ…ッ!!」

一気に奥まで押し進め、きゅう、と締め付けてくる中の気持ち良さに耐えながら、野田の唇へと噛み付くようにキスをした。

「ん…っん、ふ、ぅ…ん!んんっ!」

同時にゆっくりと律動を開始する。
唇を離した頃には動きも快感を追い求めて速さを増していた。

口の端から流れる唾液も気にしないまま、生理的な涙で濡れた瞳で喘ぐ野田。
可愛い。
誰が何と言おうと、野田は可愛い。


「っは、野田…っ」
「ひぁ、あっ、あ、ぁんっ…!」


お互いに限界が近く、ラストスパートをかけていく。
イイところを狙って突くと締め付けてくる内壁。

「…となしっ、ゆずるっ…結弦っ…!ぁ、あ!も、イくっ!」
「俺も…野田…っ!」

名前を呼び合いながら、ギリギリまで抜き、一気に奥まで突き上げた。

「ひぅっ!あ、ふぁああぁあぁっ!!!」
「く…っ、ぅ」


びくん、と一際高い声を上げて、野田が自分の腹に白濁を放つ。
それに連動して内壁が締まるから、一番奥まで埋め込み、熱を吐き出した。



それからもう2ラウンドやって、後始末を終え、ぐったりと二人でベッドへ倒れ込んだ。

ぎゅう、と野田を抱き締めると、野田も俺の背中に手を回し、胸板に擦り寄ってきた。

「貴様…やりすぎだ…」

そう不満そうな声で訴える野田。
あぁ、やっぱり可愛い。

「野田が可愛いのが悪い」
「な…っ!?」

ほら、そうやって顔を真っ赤にするとこも可愛い、って自覚してないんだろうな。
よしよしと頭を撫でる。

「子供扱いするな…!」
「してないって」

そんな言葉とは裏腹に、野田は俺の手に気持ち良さそうに目を細めた。
ちゅ、と額にキスを落とす。

「おやすみ、野田」
「…ん、おやすみ」

二人とも疲れていたため、目を瞑ればすぐに深い眠りについてしまった。







朝。
若干寝不足気味で、制服を着こんだ俺達は、いつも通りSSSの本拠地である校長室へ向かう。
野田は腰が痛いらしく、ハルバードが杖代わりみたいになっていた。

「大丈夫か?」
「貴様のせいだろう!」

怒る野田に、はは、と笑って、そんなことをしてるうちに校長室の前まできた。

「「神も仏も天使もなし」」

部屋に入るための合言葉を言えば、トラップは発動しない。
ガチャリとドアを開け、中に入る。
仲間がおはようと笑いかけてくれて、こっちも笑い返して。
こうして、また俺達の1日が始まる。

息も止まるくらいに
ずっと前から
そしてこれからも
貴方に魅せられる


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