花火4

のこは俯いていた顔をガバッと持ち上げ、ソファーの背に体を乗り上げた。
「…そうだ」
ライアは、怪し過ぎるのこに既に違和感を感じなくなっていた。のこは常にこれ。デフォルト。
「お、ちょ、ミオシティってあれよね!図書館と港が綺麗なとこ!あーいいなー私も行きたいなーなんちゃって☆」
ウインク+舌出し。
完全に気持ちが悪い。実際ルゥは吹き出しそうになっている。陰から見てたライカは吹き出した。ユウキはオレンジジュースをぶちまけた。
しかし、もう後には引けない。
のこは顔芸レベルの顔で、冷や汗をダラダラ流しながらライアの返答を待った。
「のこも行くか?」
ライアは優しかった。そんなのこに絶望感を与えるような表情は少しもせず、優しく微笑んだのだ。
「いぎまず」
それでもライアの背後でオレンジジュースが散布したのを見たり色々結構絶望感を味わっていたのだった。
「…そういえば、ミオシティで花火大会があるんだったな。せっかくだから見に行かないか?」
「行きます超行きます」
ライアはその返事を聞いて満足そうに頷き、「またそのあたりになったら詳しく話をしよう」と言って、エコバッグを持って部屋に帰って行った。


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