花火2

「ん?なにこれ」
麻婆豆腐の材料を確認していたユウキは、袋の中にチラシがあることに気が付いた。
「花火…大会?」
「はっ!!」
花火大会という言葉に、のこがものすごい速さで反応した。
「花火大会あるの!?どこどこどこどこ!」
のこもチラシに飛び掛かる。
チラシにでかでかと印刷された綺麗な星空と花火とそれらを映す海。
「ミオシティ!」
ミオシティとは、図書館と港で有名な場所である。
「その日、特別に花火を見るための客船が出るんだと」
ユウキがさも興味なさそうにチラシをのこに手渡した。
お祭り騒ぎは嫌いじゃないが、騒ぐタイプではない。
ユウキは麻婆豆腐の材料を冷蔵庫に入れるために、キッチンへ消えた。
「素敵…」
のこは既に妄想の世界に浸っている。
それは、口元が緩んでいることからすぐに分かった。
「フォークたちも来るのかなー」
今ダイエットで流行っているらしい、なんとかダンスをしながらライカが言った。
「シンオウで一番有名な花火大会ですからねー。毎年面白い花火があがるらしいです。」
ルゥは裁縫中だ。エコバッグを作っているらしい。そういえばこの前、ライアの愛用していたエコバッグがとうとうダメになったらしい。だから、今度は強めに作らなきゃと張り切っていたのだった。

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