のこのホワイトデー3

「…箱?」
どう質問してよいか分からず、変な質問になった。
「…あぁ」
短い返事だったが、いつもと様子が少し違った。
珍しくどこか動揺してるというかなんというか
とりあえず開けてみよう
意を決して箱を開けてみた。
「!!!」
中には、水色のダイヤモンドのような宝石が埋め込まれ、素敵な模様の入ったシルバーリングが入っていた。
「…きれい…」
指輪を手に取って光りにかざしてみると、きれいに輝いた。
「…え!?これ作ったの!?」
半分冗談で尋ねたが
「あぁ」
と普通に返されて、言葉を失った。
「指輪など贈られても困ると思ったのだが…。指輪を欲しがってるようだったから」
のこは顔を真っ赤にした。
ライアの指輪カッコイイなー
いやライアがカッコイイのかなー
どっちもカッコイイなー
と、ライアが指輪をつけるたび思っていたのだった。
「迷惑なら、別に」
「迷惑じゃない!全然迷惑じゃない!全く迷惑じゃない!微塵も迷惑じゃない!」
のこの気迫に多少驚きつつも、安心したような表情になった。
「…そう…か?」
「そうよ!ライアには私が欲しいもの、いつもおみとおしね」
「あんなに物欲しそうに見ていれば誰でも気付く。」
ライアは苦笑した。
だが、ふと考えると、確かセピアは自分よりライアの指輪に興味津々だったではないか
「大変、だったでしょ?こんな素敵なものばかり…」
「のこのためだ。苦痛など感じるはずがない」
…それはどういう意味だ。
いい加減もどかしくなってきた。
「指輪、つけていい?」
「…そのために作ったんだ」
「セピアには、あげないの?」
「…なぜセピアにあげる必要がある」
「だって、セピアも欲しがってたじゃない?」
「…セピアにはディオンがいるではないか」
「……私には…」



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