マホーケンシになりたい その2


依都、クラトス、ディーヴァ




「あ、クラトスさん」
「何か用か」
「ディーヴァくんを知りませんか? 今日は一緒におやつを食べようって約束してるんですが」
「ディーヴァならクエストだ」
「クエスト、ですか?」
「あぁ。グレードが足りないようだ」
「グレードがですか? グレードショップで買いたいものでもあるんでしょうか………」
「いや、ディーヴァは転職がしたいだけだ」
「転職………?」
「なんでも魔法───」
「お母さん、お父さん、ただいまーーーー!!!」
「ぐふっ!」
「あ、」
「………っと、危ないじゃないですか、ディーヴァくん。後ろから勢い良く飛びついちゃいけません! クラトスさんが居なかったらわたしは床とこんにちはでしたよ? そしてクラトスさん、支えて下さってありがとうございます」
「いや」
「お母さん、ごめんね」
「わかって頂けたなら構いませんよ。それにしてもディーヴァくん。急にグレードが必要になったのは何故ですか?」
「まだ内緒! ………俺、お母さんに『格好良い』って言ってもらえるよう、頑張るね!」
「………………」
「? お母さん?」
「ディーヴァくんは変なこと言いますね」
「え」
「今のままでも充分格好良いですよ」
「おおおお母さんの馬鹿ぁああああ!!」
「えぇ、なんでっ?! ごめんなさい!!」




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息子くんは走って逃げたようです



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