「ほう……でも、私はこれをやると逆に嫌われる気がするんだけど……」
「なんじゃ?お前さん女のクセに女心もわからんのか?」
「あぁ……私って見た目は女の子!頭脳は腐ってる!その名もえっと確か…、名もないヒーロー!(名探偵コ●ン風)」
「…なんで名前を言いたがらないんじゃ?」
「って、話逸らさなーい!なんで!?」
「お前さんが逸らしとるぜよ」

今の私はピリピリしてるんだ!これは沙織ちゃんとの幸せな結婚生活に掛かってんだ!いや、結婚するかはわからないけども。沙織ちゃんルートCGを100%にするべく私は悩んでいるんだ。
え?なんで名前聞かれたくないかって?何となく!なんか、チャラそうな人にしか見えないから教えるのが癪に障るから!本物の同志だと確信したら、…まぁ、教えてやってもいいけどね。(一応まだ疑ってる模様)

「ねぇ!なんで!なんで!」
「……この沙織ちゃんちゅう娘は見た目からツンデレ女王様っぽいじゃろ?」
「ほんほん」
「んで、この主人公は気弱そうじゃ」
「うんうん」
「じゃから、襲えばいいんじゃ」
「へ?……あの、もうちょっと説明していただけると……」

凄く短絡的な説明ですね。うん、その説明じゃ全然わかりませんよ。自慢じゃないけど、私馬鹿だからね!自慢じゃないけど!

「説明するのが面倒じゃき、実践してみんか?」
「お、おぉ…いいけど…」

仁王くん優しいのか、馬鹿な私にわかりやすく説明するためにわざわざ役になりきってくれるのか!優しいな!ちょっと距離が縮まったのは気になるけど!なんか目がいやらしいけど!この際それはいいや!
私沙織ちゃんの為ならなんだってする!目指せCG100%!

「じゃあ、お前さんは沙織ちゃんじゃ。沙織ちゃんの気持ちになりんしゃい」
「おう!わかった!」

私は沙織ちゃん沙織ちゃん沙織ちゃん沙織ちゃん沙織ちゃん…、と沙織ちゃんにな成りきろうと念じていると、目を瞑っていて気づかなかったが、仁王くんは更に私に近づき…――


―――…ギュッ。


「…え?」
「…」

なんかいきなり抱きしめられた。




サボりはいけません。
(うぉおおおおお!超本格的ですやん!やばい!テンション上がるぅううう)(黙れ)(すみません、いきなり標準語にならないで、怖い)



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