「あっそこはだめっだめだって、守くん…激しくしちゃっ」
「起きろー変態雌豚ー」
いぁだっっっ

寝ている私に香穂の綺麗な長脚が私のお腹を直撃する。香穂さん、最近容赦無さすぎます。折角守くんとの濃厚で素晴らしい夜の営みを妄想していたというのに!

「そんなこと言ってる暇あったらDS取り戻してこい。坂井先生もう職員室いったよー」
「坂井このやろおおおおおおお!」
「廊下走るな変質者ー、先に教室戻ってるよー」
「おうよ!」

香穂の言葉を耳の片隅で聴きながら、猛ダッシュで職員室に向かった。良い子は廊下を走っちゃだめだぞ☆





11秒で職員室行けた。やばい、オリンピック目指そうかな!?

「やっと来たか藤堂」

息を切らした私に声を掛けたのはお目当ての坂井先生では無く、担任の伊藤先生だった。なんだろう?今は取り敢えず話しかけないでくれ。死にそう。

「お前のDSは俺が預かっておいたぞ」

坂井先生もう用済みだ。今は伊藤先生で私の頭は一杯だ。否、伊藤先生ではなく沙織ちゃんが正しいけど。早くDSを返してもらおう。

「ハァ…ハァ…っ!…〜っ!」

やばい、全然声出ない。これが運動不足の所以だろうか。やばいよ、これから体動かそう。

「お前が言いたいことはわかってる。DSは返すよ。2年全クラスの国語のノートを集めてきてくれたらな

初めて先生の笑顔が天使に見えたのに、最後の一言で一気に悪魔に見えるよ。何こいつ。私の状況見て言ってんの?息切れしてるか弱い少女に何百人もの生徒のノートを集めてこいってどんな過酷な試練与えてんだよ。どこぞの師匠かよ。取り敢えず、反抗的な視線を送る。

「なんだその目は?あ、そうなのか!全学年のノートを集めたいんだな!全く藤堂は気がきくなー」
「今から2年全クラスのノート集めてきまーす!!」

伊藤の笑顔がやけに眩しかったのを覚えている。うん、伊藤覚えてろよ☆

 


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