box2 | ナノ
5.



どうにかやめてもらえないかしら、貧乏ゆすり。
椅子から振動が伝わってくるんですが。授業に集中できないけど我慢するしかないよね。てかシリウス・ブラック前にきすぎてて私のスペースが狭い。

ふとリリーの方を見たらポッターがリリーにちょっかいを出していた
あーぁ。でもなんか仲良さそう。痴話喧嘩みたいなんて言ったらリリーは怒るだろうな

「ブラック。ブラック!」
先生がシリウス・ブラックを当てた
てかあれ?貧乏ゆすり終わったと思ったら寝てたのか。先生の目が私に、起こせって言ってる
あぁ先生。シリウス・ブラックの寝起きが最高に悪くて、起こした私にアバダケダブラしたらどうするんですか。あぁ嫌だ関わりたくない!と思いながらもしぶしぶ振り向いて肩をつつくと、う〜んと唸りながら寝返りをうった
ヤバい!!!殺される!と思ったけどまだシリウス・ブラックの腕の隙間から覗く瞳は閉じている
「先生に当てられたよ。」
…反応なし
見かねたのか先生が杖を構えシリウス・ブラックに向けると、ブラックはピンッと跳ね上がり、背筋が伸びて口から垂れている涎と、何が起きたのか全く分かっていなくて愕然としたままの彼を見て教室中が笑った
特にポッターが一際デカい声で馬鹿笑いしながら
「パッドフット!さすがだよ、犬みたいな涎だ!」
とか言ってたけど意味が分からない。
とりあえず私よく頑張った

てか、


シリウス・ブラック男の癖に睫毛めっちゃ長かった



…って私何考えてんだろ気持ち悪い。



授業の後、「起こしてくれたのにワリィ」って言われた
あれ?割と普通の人なのかな…
いやいや、私は騙されない。あの笑顔で何人も女の子をたぶらかしてるんだと思うと鳥肌が立つ!

そう言えば話したの初めてだ




20100904