小説 | ナノ

でも、また失敗してしまった。


何回目のリセットだろうか。最初は僕自信が望んでしていたことではなかったのに、彼女と出会ってしまってから僕はこの世界へ執着を見せている。
何回か前から、最初にリセットを望んでしていた彼がこの世界のリセットを拒み始めて、僕はその存在を消してしまった。顔なんてもう覚えていない。誰だったっけ。


「…カヲル?…どうして、此処に」
「…僕は君に興味が湧いたんだ。だから少しだけ君には生きる猶予をあげた。食べ物は揃ってるし、電気も部屋も使える状態だ。…一人じゃいまのところ此処では過ごしていけないと思うし、…僕と一緒に来てくれるよね?」
「…シンジ、アスカ…達は?…どこ?」
「…もうすぐこの世界は終わりを迎えるんだ。この世界には僕達二人だけだよ」
「…そう、なの…?…じゃあ…」
「…なんだい?」
「…貴方が神様なんだね…!私はやっと……これで…!!」


どうやったら、彼女は自由への執着を止めて、僕の元へ堕ちてくれるのだろうか。



 [back]