堪えようがなかったのだ。
初めてなのにアラウディのペースを強いられて、むしろ快感で自分は頭がおかしくなるのでは、と心配する程であった。


「もう？もう我慢できなくなったの？」

「ボスともあろうものが、そんなんで務まると思ってんの？」

ジョットを翻弄している状況に高ぶっているのだろう。
高飛車な口調で揶揄しつつもアラウディの自身は限界まで立ち上がっている。

「……ッ……！」

声が出ない。
苦しげにびくびくと痙攣するジョットの節々にアラウディは御満悦である。
こうやって若い精液を搾り取ってやるというのは、なんて至高の快楽だろう。

「…いいね。逞しい」

開ききったソコから、ジョットの白濁が逆流し、ずぶりと挿入されたままの自身を伝っている。
その淫らな様を見るや否や、再び硬さを完璧に取り戻した雄。

アラウディは無慈悲にも仕上げにかかろうとしていた。
腰の動きを速め、何度も尻をジョットの雄に打ちつける。

「きみもちょっとは動きな」

Gに依頼されたのは単に筆下ろしするだけじゃなく性技の伝授だ。

マグロなど許されない。

ジョットは涙が零れんばかりの瞳で縋るようにアラウディを見上げた。

「動き、方が、わからない、」
「軽く下から、突き上げ、て」

ジョットの気持ちよさに歪んだ顔が、アラウディは愛しくなった。
理知的な顔立ちが己のせいでいやらしく崩れていく事に、胸がキュウとなる。

「あ…ぁ…！」

精一杯の根性で腰を突き出すと、アラウディのからだが激しくくねった。

「アラウディ、」

濡れた手を伸ばすと、アラウディも手を伸ばしてくれる。
うつくしい指先がしっかりと絡んできて、ジョットはようやく満たされた気がした。

アラウディの気持ちがいいようにしてやりたい。
拙いながらにそう思って、優しくからだを揺り動かしていると、だんだんコツが掴めてきた。

「う、」

アラウディがたまらずにのけぞると嬉しくなる。
それと同時に、自分がアラウディに魅せられて行為にのめり込んでいくのが分かって少し恐ろしかったけれど。

この営みが終わりを告げる時に一体自分はどうなっているのか。

「ぼくだけ見てな…、ぜんぶ忘れて」

見透かしたようにアラウディがジョットに言う。
ぐ、と突いたせいで最後は吐き出すような言葉になった。

「ああ」

アラウディはどんなに切羽詰まっても千里眼である。
そんなところも、やはりアラウディはやさしいのだ。



手を繋いで、絶頂まで一息に駆け上る。
いつの間にか無心で求め合っていた。

「、も…、ぁ……ふ！！」

腰のうえで乱れるアラウディが白いものを先端から飛ばす。
びゅるっ、と素晴らしい勢い良いのソレに、アラウディも恥ずかしそうに睫毛を伏せた。

その表情にたまらず、ジョットも達してしまう。

「んあ、あ、」

胎内で弾けるジョットの熱に、アラウディの相貌はとろけていた。
最後の一滴まで搾りきろうと、いまだに尻を揺らしている。




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4.19