続レンタル茶うさぎ:7
そいつは、シャツを限界まで捲ると、いよいよ自称・プロ並みのマッサージ技術、を駆使し始めた。
血行をよくするためか、雲雀のうなじや首筋、肩まわりを柔らかくさすり出す。
あたたかい。
すっかり温もると、最初は軽く、徐々に強く揉んでくる。
(ずいぶんと本格的じゃないか)
もはや、子どもが母親の肩を叩くような、『たんとん』というレベルではない。
(く、……………)
(…ツボに…はいる…)
両肩のちょうどいい部分に、沢田の細い親指がグイグイ押し当てられている。
最近、咬み殺し甲斐のない弱い群ればかりのせいか体がなまってきているのは事実だ。
それに風紀の仕事が増えて書類の整理に耽ることも多いわけで。
(この僕が、肩こり………だって?)
認めたくないが、沢田綱吉の驚くべきマッサージ技術によって、雲雀の肩にあった重みがどんどん解されてゆく。
「どうですか?気持ちイ、ですか?」
「ぅ………悪く、ないよ」
まぶたを伏せ、何ともいえない心地よさに雲雀は酩酊していた。
草壁にも肩もみをさせる事もあるが、それを遥かに凌ぐ茶うさぎマッサージ。
(ああ、…すごく気持ちがいい)
次第にぎらついた肉欲は和んで、雲雀の切れ長の眼差しも、とろんとしてきてしまう。
「あれ?…おねむですか?ひばりさん…」
レンタル茶うさぎ