今日の星座科は無駄に課題が多く出た。
いやホントどの教科の先生もこぞって出してきたから冗談抜きで多くて困ってる
だから私は教室で課題を片付けることになった。
最初は一人で図書室で課題をしようと思ったんだけど弥彦と龍之介くんも一緒にやると言うので騒いで他の人の邪魔にならないように資料を図書室で借りてきて教室で勉強をしようという話になって今はちょうど図書室から戻ってきたところ。
「にしてもホント今日は課題が無駄に多いよなー…」
私の考えてたことと同じことを弥彦がぼやく
「課題なんだから無駄ということはないだろう」
それに対して龍之介くんは真面目な切り返しをする。さすがだな龍之介くん
「でもさすがに新学期そうそうこんな量の課題出されたらたまったもんじゃないよねー」
「春休みは課題なかったから頭が追い付かないよなー」
そんな風に愚痴をこぼしながらも課題を始める
……
………
そして課題をやり始めてしばらくたったころ
わからないせいか集中力が切れてきて、なんで私はこんな難しい勉強をしているのかと疑問に思い始めて
ふと私が星月学園にきて星の勉強をしてるか考えてみた。
「あ、そうだ!」
「…ん、日菜子?どうした?」
「わからないところでもあったのか?」
ぼーっと私が星のことを学ぶきっかけ考えてたら、いつの間にか声が漏れてたのか二人に心配された
「いや、問題がわからないからなんでこんな勉強を星月学園にきてしてるのかって思って考えてた」
「お前なあ…」
龍之介くんが呆れた様子でため息をつく
「えへへごめんごめん」
「ふーん…、そう言えばお前はなんで星月学園にきたんだ?女子いなかったのにさ」
弥彦はその話に少し興味を持ったのか私に理由を問いかける
「そう言えばそうだねー。楽しくて女子いないとかもう忘れてたよ」
けらけら笑いながら私は続ける
「私もやっぱり星月学園に来るだけあって星が好きでね
そのきっかけが、小さいころにここが一般公開されたときにね、」
私がまだ小学校低学年のころ
まだ星の専門知識を学ぶ学校がどのようなものかわからなくて入学生が多くなかったときに、カリキュラムと建物の説明のために一般公開が行われた。
その時に私は小学校のコスト削減のため、入場料をとらない星月学園のプラネタリウムに社会科見学と証した遠足にきた。
あのときは星になんて興味はあんまりなかった。
もともと、光源の多い都会に住んでたものだから夜空に瞬く星が心を揺るがすほどの強い光を放ってるなんて知らなかったし、
遠足なら最初行くはずだった動物園のが行きたかったし、プラネタリウムが何かもよくわかってなかった。
それでも、気付いたら魅了されてた。
キラキラと子供心から集めた宝石よりも美しく輝く星に、
どんな絵本でも読んだことがない星たちの物語りに。
引き込まれて上映が終わるころには宇宙の虜。
それからは、早い。
自分で天体や神話のことを調べて想いは強くなる
「…それで、中学校のときに星月学園が共学になったって聞いたからこれは入るしかない!と思って。
夢中で女の子いないとか知らなかったよね」
「そうなのか」
「やっぱりみんな星が好きなんだなー」
それから話しは盛り上がって、
課題そっちのけでみんなの星を好きになったきっかけとか、小さいころの天体にまつわる記憶とかの話をいっぱいした
まぁあとで課題をやってないことに気付いて
慌てて課題を始める訳だけど
(私ね、大好きな勉強を大好きになった大好きな場所で、大好きな人達と一緒に出来ることがすっごい幸せだよ)
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ちょっと真面目テイスト!
実は
小学校一年生のときの遠足でプラネタリウムに行ってから星が好きになった。
って言うのは私の話しだったりします←
裏話をすると、日菜子さんは神話も好きで、
理由はプラネタリウムで聞いた話しも去ることながら、ローマに旅行に行ったときに吟遊詩人から聞いた星座神話が素敵だったからとかもあります。
きっと糸遊が誰にも分岐しないノーマルエンドを迎えるなら、って考えた最終話。
でもノーマルにするわけにも最終話にするわけにもいかんので、続く。