熟れた傷痕に口付けを
未成熟な愛の言葉を

優しく殺めてどうか忘れないで


貴方の紫煙を肺腑が欲しがる


うそつき、でも好きだよ

どうやら僕は君の笑った顔が好きらしい

春が来たなら愛を語ろうか


近付かないで、好きになるから

あたたかな部屋と君のはなうた



いっそ嫌いと仰って

あなたもわたしもお互い様ね

そんな勇気もないくせに



春よあの子に愛をもたらせ

東雲色した季節の初めに

天上に映える灰桜


あの彗星が墜ちて砕けたなら

二人で欠片を拾いに行こうか


星の産声を聞いた夜

張り裂ける程の想いは
雪と一緒に溶かして消した


鮮明なのは痛みと愛だけ

嘆くより先に抱き締めて

その手は冷たいね

こんなにも君を想っている のに


愛してくれたらわたしをあげる


maetsugi


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