短編 | ナノ


  閉じ込めておいたのは、君のためで



僕は昔から好きな女の子がいる。

名前ちゃんっていう、
とってもとってもとっても
かわいい女の子。

僕は名前ちゃんがおっきくなるに
つれて、汚れていくのが嫌だった。



―だから、閉じ込めた。僕しか知らない、この場所に。



今日もこれから、名前ちゃんの
ところに行く。


ガチャッ


「名前ちゃん!」


ドアを開けて、名前ちゃんの名前を呼ぶ。


『あっ!なっちゃん!』

「今日もきちゃいましたぁ〜」


名前ちゃんは嬉しそうに僕に
抱きついてきた。本当にかわいい。


『うれしいなぁ!ねえねえ、
いっしょにおままごとしよう!』

「いいですよぉ」


名前ちゃんはもう十年以上
ここから外に出ていない。


『なっちゃんはおとうさんね!
わたしがおかあさん!』

「はい、わかりましたぁ〜」


目の前にいる名前ちゃんは、
汚れを何も知らない。

純粋そのまま。


『なっちゃん!!』

「はぁい」





ぼくだけしかしらない、じゅんすいなきみ






end



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