20XX.XX.XX 00:00
入学式が終わって、みんなそれぞれ自分のクラスに移動した。
私はなんとあのSクラスの次に良いクラス、Aクラスに合格した。


正直、夢かと思ったけど、今こうしてこの場にいるっていうことは、
その、夢なんかじゃなくて…。…というより、このクラスの人達、
髪の毛の色とか目に悪い…。ちかちかする…。


赤色に、ピンクっぽいオレンジ色、赤紫に近いピンク…?
あと、青色と、金色、黒…だめだ、本当に目に悪い…。


私は普通の中学校から来たから、こんなにキラキラした
人達は初めて…私、うまくやっていけるかな…。

そう考えるとちょっと不安になった。


…あ!ピアノがある…!

名前は教室の後ろにあるピアノに気がつき、ピアノの椅子に座った。


ここにあるってことは弾いてもいいってことだよね…?
怒られたら、謝ればいい…よね…?


名前はピアノに指をのせて、目を瞑った。
そして目を開いて、鍵盤の上に指を走らせた。


今の気持ちを、素直に指にのせて…。


「おーはやっぷー!…ってあら…」


担任の先生が来たのにも気がつかずに名前は即興曲を弾ききった。


パチパチパチ…わぁあああ


『…え、あ、あれっ!?』


い、いつの間にか先生来ちゃってるし!!
てか、今のみんな聴いて…!!


名前は顔を真っ赤にしてピアノのところから素早く自分の席に着いた。


「あらぁ?もっと弾いててもよかったのにぃ〜」

『す、すみません…先生が来ているのに気がつかなくて…』

「そんなぁいいのよ、素敵な曲だったわよぉ」

『あ、ありがとうございました…』


どうしよう…!せ、先生に褒められた…!


その時私は気がついてなかった。
ある人の視線に…―

続く



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