ありがとう、さようなら
2013/10/09 19:14
先週の水曜日祖父が亡くなりました。まだ75歳の、逝くには少し早い年齢でした。
優しい祖父でした。怒っているところを一度も見たことがありませんでした。いつでもニコニコしてて、のほほんとしてて、ちょっと天然な祖父でした。
大好き!!と言える程話したことも遊んだこともありません。でも大好きでした。
そんな祖父は、病気にかかり、詳しい病気はわからないけど、所謂『認知症』に近い症状のものでした。瑠樹のこともわからなくなり、すれ違っても「誰だ?」みたいな顔をしていました。
それでも「ただいま」といえば「おかえり」と返してくれた祖父でした。
でも、でも……、会話も噛み合わないし、よくわからない行動するしで、避けがちだったことは否定出来ません。
同じマンションに住んでるのを良いことに、会いにいくこともほとんどありませんでした。
すれ違った時に挨拶するくらい。
そんな祖父はホームに入りました。
それから数ヶ月、経ったのかな?そんなことも知らないのです。気付いたらホームに入ることになっていた。お見送りも、遊びに行ったこともなかったのです。
一つの理由に、祖父が帰りたくなり、その後ホームで暴れてしまうので、あまり来ないでほしいと父に言われた、ということがあります。
でも、行く気がなかったのも事実です。
まさか、こんな早くに逝ってしまうなんて。
思い返すとキリがありません。あの時もっとああしてあげていたら……と思うこともあります。でも、後悔はしていません。
告別式で泣けたこと。そして、今も悲しんでいること。
もちろん、いつまでも悲しんではいられません。いつかはまた普通の生活に戻るのでしょう。
でも、亡くなったと聞いた日に、何も思えなかった、泣かなかった自分がひどく薄情な人間だと思いました。祖父のこと、どーでもいいと思っていたのかな?と思いました。
けど、きちんと悲しめました。泣けました。悲しまなかったから、泣かなかったから、とかいうつもりもありませんが、自分はこれで良かったのだと思います。
笑って送ってやりたいという父の気持ちも素晴らしいと思います。でも私は、悲しむ時に悲しんで、笑う時に笑いたいです。
……何か、言いたいことが自分でもよくわからないけど、この気持ちを忘れたくないです。
いつか、乗り越えて、悲しむこともなくなって、祖父の顔すら満足に思い出せない日が来たとしても、この気持ちだけは覚えていたい。
無理なことはわかっているけど、もう二度と葬式なんて行きたくないです。でも、誰の葬式も見ないとなると、自分が先に死ぬしかないですね。それは嫌です。なんてわがまま(笑)
まぁ、出たい人なんていないでしょうけど!
おじいちゃん、ありがとう。さようなら。
あまり孝行しない孫でごめんね。でも大好きでした。
どうか、安らかに……。
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