『・・・初めまして、ユウナと申します』

「マンママンマ!お前が魔獣使いだねェ」

私が挨拶をするとビッグ・マムは笑い声を上げ、マムの周りにいる太陽と雲、二角帽が笑い始めた。

「ママ!困ったことに・・・ユウナちゃん記憶喪失みたいなの」

プリンちゃんが私の代わりに事情を説明してくれるようだ。
マムに可愛がられているというプリンちゃん。彼女のお願いならマムは快く受け入れるのだろうか。


私の腕を掴み「ママの傘下に入るわよね。ユウナちゃん!」と笑顔で声を掛けてくれた。

一瞬言葉に詰まるが、ここで拒否をしたら傘下には入れず勿論私は彼女らの敵になり殺されるだろう。


ーーー私が死んだら一緒にいるポケモン達は?


駄目だ。ポケモン達を危険に晒しては。


『傘下に入れて下さい』

「へェ〜・・・いいのかい?麦わらの事を裏切っても」

『・・・麦わら』

一緒だけ頭の中にフラッシュバックが起きた。
太陽の下に1人の男性が立っている。
麦わら帽子を被り手を伸ばしている。


貴方が麦わらのーーー。


「・・・ッ!?ユウナちゃん!」

ハッと気を戻し慌てて頭を下げると、ビッグマムの笑い声が聞こえてきた。

プリンちゃんはホッと息を吐き私の頭を優しく撫でる。

「歓迎するよ魔獣使い!!4億超えのスーパールーキー!おれの為に働いてくれよマンママンマ♪」

ビッグマムは傍に置いてあった巨大なドーナッツを一口で頬張った。


「傘下に入ればママは寿命を取らないものね。これからよろしくねユウナちゃん」


3つ目の少女ーーープリンちゃんが微笑み私に抱きついた。


何故か胸の奥が痛くて苦しいがここで泣くわけにはいかず、私は精一杯の笑顔で微笑んだ。


「寿命は取らねェが・・・そうだねェ。おれの息子の中から1人選んで結婚しろよ」

『・・・・・結婚?』

「そうだねェ・・・スーパールーキーの夫なら・・・カタクリはどうだい?」

「カタクリお兄様を!?確かにユウナちゃんは相当な強さの持ち主だけど・・・ッ」


結婚・・・って何?
急な話についていけずぽかんとしているとマムは扉の方に視線を向けて話しかけた。


「どうだいカタクリ?悪い話じゃねェだろ」

「・・・」

「カタクリ兄さんッ!?」

どうやらこの人がカタクリさんのようだ。
私はその身長の高さに息を飲む。


シャーロット・カタクリ。ビッグ・マム海賊団最高幹部”スイート3将星”・万国粉大臣であり、モチモチの実の能力者である。
髪はあずき色、刺青はショッキングピンクで統一されている。左腕や両膝両脛に棘の付いた腕輪や防具などを装着。
ウエスタンブーツ風の靴は踵に歯の部分が鋭く尖っているギアを装着。肩幅ほどもある大きなファーを首に巻きつけ、両手には手袋をはめている。身長はかなり高く五メートル程ありそうだ。


「記憶喪失だと聞いたが」

『・・・』

「自分の名前と魔獣のことは覚えてるわ。だから戦力に問題は無いはず」

「・・・明日から一緒に戦闘に出てもらう」

『は、はい!』

恐怖から思わず声が裏返ってしまった。
その会話を聞いていたプリンちゃんは「頑張ってねユウナちゃん!」と微笑んでいた。

「マンママンマ!決まりだねェ!式は三日後、それまでに大量のお菓子とウェディングケーキを用意しなくちゃねェ」

マムは巨大なシュークリームを頬張りながら楽しそうに身体を揺らしている。


急な展開に頭がついていかず、私は目を回しその場に倒れてしまった。


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