
『プリンちゃんはポケモントレーナーなの?』
「はぁ?私はビッグ・マム海賊団の1人。ショコラタウン・カフェ、カラメルのオーナーよ」
『・・・海賊?』
「えぇ、ポケモントレーナーは貴方でしょ。魔獣使いさん」
どうやらこの世界には私だけしかポケモントレーナーがいないようだ。
海賊ーーー・・・
船舶や沿岸を襲撃することによって、金品を強奪する盗賊のことだ。
アクア団という犯罪組織に似ている。彼らの目的はカイオーガの力で陸を沈ませ、世界中の海を増やす事だった。
プリンちゃんがポケモントレーナーでは無いのならこのイーブイは・・・。
私は屈んで、イーブイに話しかけた。
『貴方はどうしたい?』
「ブイ?」
『私と一緒に来る?』
「ブイッ!」
笑顔で鳴くイーブイの額に優しくモンスターボールを当てるとピカッと光を放ち、ポケモンを閉じ込める。
少しの間、ボールは左右に揺れたがポンッ!と音を立て捕獲することが出来た。
その様子を見ていたプリンちゃんは目を丸くし呆然とした様子で見ていた。
「え?さっきのウサギは・・・」
『このボールの中に』
プリンちゃんはモンスターボールを手に持ち、ボールを隅々まで見ていた。
興味津々のようだ。
「こんな小さなボールの中に入ったの?」
『はい、出て来てイーブイ』
ぽいッとモンスターボールを投げると光と共にイーブイが出てくる。
プリンちゃんは驚いたのか「きゃッ!?」と声を上げていた。
イーブイは「ブイブイッ」と可愛らしく鳴きながらプリンちゃんの足元にすり寄る。
「・・・ッ!凄いのね魔獣使いは。他にもこの子みたいなぽ・・・ポケモンがいるの?」
『はい、ディアンシーにリザードン、メタグロス、アシレーヌ、マリルリ・・・ピカチュウ』
・・・あれ?
マリルリにピカチュウはどこにいったのだろう。記憶を思い出そうとするとズキンと頭が痛くなる。
確か誰かに預けたはずだ。
ーーー誰に
「無理に思い出す必要は無いわよ」
『・・・ッ』
名前とポケモン達の事しか思い出せない自分に嫌気が差す。
「ママが待ってるわ。行きましょう」
イーブイをモンスターボールの中に戻し、プリンちゃんの後を追うと、巨大な城の中はお菓子の装飾で彩られていた。
更に目を見張る。
お菓子や花が動きだし、人の言葉を話しているでは無いか。
慌ててプリンちゃんに聞くと「あぁ、あれはママが作ったホーミーズよ」と話してくれた。
『ホーミーズ?』
「えぇ、ビッグ・マムことシャーロット・リンリンのソルソルの実の能力によってしもべとなって従う子をホーミーズと呼ぶのよ。ほら!私の肩にいるゼリーはニトロっていうの」
頭に?マークを浮かべ、プリンちゃんの肩についているゼリーを見るとハットを被り葉巻を咥えていた。
「どうもユウナさん」
『ーーーッ!?は、初めまして』
「で、こっちが絨毯のラビヤン。ユウナちゃんをここまで運んでくれたのよ」
『えッ!?あ、有難うございます!』
絨毯にお礼を言うとニコニコと微笑んでいた。
「私的にはポケモンの方が不思議だけどね。妙な力を使うみたいだし。悪魔の実でも食べさせたの?」
『悪魔の実?』
「・・・あぁ、忘れたんだったわね。ママの傘下に入ったら私の知る範囲でこの世界の事を教えるわ」
『本当!?』
「勿論。ママに認められて仲間になれればねェ。無知は罪っていうでしょ」
『プリンちゃん優しい』
何も知らない私はこの先どうやって生きていけばいいのだろうと考えていたため、その言葉に泣きそうになる。
モンスターボールを抱き締めながら歩くとやがて巨大な扉が見えた。
どうやらここがビッグ・マムの部屋のようだ。
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